俺たちのHURT2019 vol.3

こんにちは。

猫が好きだけど猫アレルギー

犬が好きだけど犬からは嫌われるオツベルです。

キリッ。 私のお気に入り、カルビという名の猫。

前回更新した後に気づいたんですがいろいろと時系列間違えてました。

まあそんなこともあるよね、ということで最終話の更新です。

 

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モナとまさしさんが3周目をスタートして、

10時間以上がたとうとしていた。

 

5周目の関門時間まではあと3時間程度。

 

何がどう転んでも間に合わない時間になっていた。

 

私はもうモナは4周目に行かないだろうなと、半ば確信的に思っていた。

 

 

モナが3周目を終えて戻ってきたときのことがよく思い出せないが、その時も多分また

 

「一緒に行きたかったのにごめんね」

 

と言われたような気がするし、私も多分また

 

「大丈夫だよ、よくがんばったね」

 

としか言えなかったと思う。

img_5473
ちなみにこれは3回くらい飲まされたらしい。

 

本人が明確に「もうここでリタイアする」と言ったわけではなかったが、なんとなく、「ここでやめるんだろうな」という空気が流れていた。

 

もちろんもう関門に間に合わないので完走は無理だったのだがHURTは4周目の第1エイド、約100㎞地点までいくとFun Runの称号が与えられ、翌日のバンケット(後夜祭みたいなやつ)で、壇上にあげてもらえる。なので、完走できなくても100㎞地点まで行くのが、なんとなしに一つの目安のようになっているのだ。

 

「私シンさんのペーサーすることにしたから、もし行けるならアキナンと一緒に最後ゆっくり歩いてパラダイスパーク(100㎞地点)まで行って来たら?」

 

私は1回だけそう提案した。

 

モナは「え?」

 

という顔をしていて、

行く、とも、行かない、とも言わなかった。

 

ちなみに私がモナの立場だったら120%こう思う

 

それ以上強くは言えなかった。

 

3周目を一緒にいったマサシさんは、

 

10時間以上辛そうにして頑張ってるところを隣で見てるから、これ以上行け、とはよう言えんわ」

 

と言っていた。

 

行けるなら次のエイドまで行った方がいいんじゃないかなと思いつつも、十分すぎるほど苦しんだ人に対して、これ以上がんばれ、と言うことが誰にもできずにいて、ここでリタイアすることでみんなの意見がまとまりかけたところ

 

 

「え!?うそでしょ!?モナちゃんやめるの!?最後パラダイスパークまで絶対行った方がいいよ!!」

 

そう言ってくれたのが、他の選手のサポートでハワイに来ていたさいちゃんである。

 

「行ってきなよ!100kmまでいくとFun Runの称号もらえるんだよ!明日のバンケットで壇上にあげてもらえるよ!」

 

「え、でも明日バンケット行かないし。。。」

 

そう返すモナにも怯まず

 

「時間はまだたくさんあるんだし残りあと10㎞だよ!歩いてでも間に合うんだから行っておいでよ!!」

 

そう強く主張してくれた。

 

 

 

「まぁ、そうは言っても。とはいえこの状況ではもう行かないだろうな~」

 

と、思っていた私は、

 

どうやらエイドでスタバのコーヒー配ってるぽいぞ、ということに気付き、走る服装をしているのでもらいやすいな、ということにも気づき、しれっとエイドにもらいに行っていた。

 

 

コーヒーをもらえてほくほくしながら戻ってくると、モナは4周目に出発する準備を始めていた。

 

 

「え!?行くの!?まじで!?」

 

 

何がどう彼女の心を動かしたのかはわからないが、最後の10kmをアキナンと2人でゆっくりパラダイスパークを目指すことにしたようだ。

 

一緒に出発するアキナンは、マサシさんから、

「トイレスポット積極的に探してあげてや~」

 

というアドバイスをうけて、2人は旅立っていった。

img_4871

 

 

 

話は変わるが、私たちの周りに、ランニングバカと呼ばれてる人が2人いる。

 

HURT完走を目的とした練習(通称青梅ターキー)をしたとき、シンさんに合わせて走るべきタイミングで、シンさんを夜のトレイルに置き去りにして走った2人のことを指している。

 

人のペースに合わせずに自分たちの気持ちいいペースで走ったので、

 

オナニーするなや!

 

とマサシに言われ

 

ランニングバカというあだ名がつけられた。

 

 

2人いたうちの、よりオナニーぶりがひどかったポエマーの方に、私は、あいつ絶対セックス下手くそだろ、と悪口を言ったりした。

 

そして、もう1人のバカの片割れが、シンさんの4周目のペーサーをしていた丹羽さん、というわけである(雑)

 

そんなランニングバカは、相変わらず自分の気持ちいいペースで走ってシンさんをだいぶ引っ張ったらしく、4周目をそこそこハイペースで終えて帰ってきた。

 

ちなみに丹羽さんは4周目のペーサーを終えてすぐ空港へ向かい日本に帰る予定なのだそうだ。足も早いが帰るのも早い。

 

5周目ペーサーすると突然言い出した私に、丹羽さんは

 

おとちゃん、ぜんぜん引っ張っちゃって大丈夫だから!と爽やかな笑顔でアドバイスしてくれた。

 

だが、ふとよく考えたら、わたし人のペーサーするの 、生まれて初めてだった。

 

突然冷静になり不安がよぎった。

 

 

あれ?ペーサーって何すればよいんだっけ?

 

スントやガーミンのような高級ランニング時計でも、エルメスやロレックスのような高級宝飾時計でもなく、34歳なのに980円のカシオの時計を身につけている私には、残念ながらペースを見てあげることも、距離を見てあげることも、標高を見てあげることもできない。

 

casio
ビックカメラでは834円

薄くて軽くてサウナも水風呂もつけたまま入っても壊れない。まじで優秀な時計だが、ハワイではストップウォッチくらいしか役にたたない。

 

ついでに私は海外シムがうまくアクティベートできないという不運にも見舞われていて、携帯も使えなかった。

 

というわけで、

生まれて始めてペーサーをする私にできることは以下の3つに限られていた。

 

話す

時刻を伝える

携帯で写真を撮る

 

まあ、でも10キロだしなんとかなるか、というのが正直なところだった。

 

実はそもそもシンさんの5周目のペーサーは、去年HURT完走者であるバヤさん(通称ハートパイセン)がする予定だったのだ。

 

1周30キロのうち、10キロだけを私が一緒に行き、残りの20キロをハートパイセンがペーサーする、という予定に変えたのだ。

 

もちろん、シンさん本人の要望ではない。

 

私が勝手に決めただけだ。

 

というわけで、丹羽さんからペーサーを勝手に引き継いだ私は、

シンさん!わたしパラダイスパークまで行きますから!

と、勝手に名乗り出、一緒にハートパイセンの待つパラダイスパークまで出発したのだった。

 

 

シンさんと進んだ10キロはめちゃくちゃ楽しかった。

 

そもそも、5周目なのにシンさんが比較的元気なのがうれしくて、本人がいきたい、と言ったペースで走れるのが楽しくて楽しくて楽しくてしょうがなかったのだ。

 

おとちゃん、ぜんぜん引っ張っちゃって大丈夫だから!

 

そういってた丹羽さんの言葉を思い出しながら気持ちよくシンさんの前を走っていた

 

 

けど、後からハートパイセンに聞いたら

 

「おとちゃんと丹羽さんは、自分が楽しくなると姿が見えなくなる」

 

 

とシンさんはいってたらしく、

シンさんは最後の20キロ足の痛みで大幅に失速したあたりをみると、わたしと丹羽さんがもう少しペース抑えてあげたらよかったのではという疑念は正直ぬぐいきれていない。し、私に人のことをバカ呼ばわりする権利なんてこれっぽっちもなかった。

 

 

とりあえず130キロ走ったあとのぼろぼろのおじさんと一緒に進んだ10キロの間に写真を撮りまくっておいたので、載せておきますね(雑)

 

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最初の上り。ここは日本の里山か。

 

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途中から根っこがすごくなってきてテンション爆上がる(私だけ)
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日本語の看板が設置されてました

 

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木が語りかけてきてるような気がしました。(私だけ)
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Podcast で話題になってた木道

 

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レボリューション田中は Yo!Say!夏が!胸を刺激する~ と歌いながら去っていきました
img_4886
一番ねっこのすごいところ

 

img_4892
一番木がすごいところ

 

 

観光地で有名なManoa Fallsを過ぎ、

楽しそうに歩いているモナとアキナンを捉えた。

テラスハウス ハワイ編でギルティ侍がデートしてたところだよ
これが滝です

 

もうパラダイスパークはすぐそこだ。

 

ああ、終わる。

HURTが終わる。(俺の)

 

楽しかった。

 

パラダイスパークに到着し、

緊張した面持ちのハートパイセンにシンさんを託した。

 

しばらくするとモナとアキナンも到着し、

モナの辛く苦しい(本人曰く、人間としての尊厳と戦い続けた)100キロの道のりも

無事終わりを迎えた。

 

最後2人で沢山写真撮りながらトレイルを楽しんだそうだ。

 

私は、思ったよ。

 

やっぱり行った方がいい。

行ける限りは進んだ方がいい。

もちろん辛いし、続ける理由なんてどこにもないけど、きっとその方が後悔は少ない。

これからは、殺すと思われてもいいから、行けって言おう。

 

ちなみに海賊がモチーフのパラダイスパークで棄権すると、子供用プールで作られた板歩きの刑で処されることになっている。

 

板歩きの刑ってこれね

残念ながらそのときの写真を撮り忘れてしまった。

パラダイスパークエイド

最後まで作りこまれてるエイドだったな。

パラダイスパークまで来てくれたみんなに拾ってもらい、一旦宿に帰ってからゴール地点へ向かった。

ハートのボリュームゾーンは、34〜36時間の間だ。ゴールした選手も棄権した選手も最後の選手のゴールを見届けに戻ってくる。

 

HURT100は鐘をならし、看板にキスをしてゴールとなる。

シンさんは、最後の20キロ足がいたくなってしまったようで、想定よりもだいぶ遅れて戻ってきた。

 

そんなシンさんのゴールを誰よりも待ち続けていたゆかりちゃんは、シンさんのゴールシーンを見て涙を流していた。

そんなゆかりちゃんの涙をみて、最初笑っていたわたしもうっかりもらい泣きをしてしまったが、ハートパイセンは実に満足げな顔を浮かべて全てを見届けていた。

img_4955
私とハートパイセンとシンさん

 

とまあ、ここまで書いて筆がピタリと止まってしまい、なかなか更新できずにいた。

どうもわたしは結末を書くのが苦手なようだ。

 

そういえば、もらい泣きをしている私に気付いた藤田家の息子は、

にやにやしながら「ママとおとちゃんが泣いてるぅ~」と言ってきた。

 

小学生の君にはまだわかるまい。

 

謎のピンク色の液体を飲まされたり

うんこ漏らしかけたり

金玉袋とパンツの擦れ(玉ずれ)に喘いだりしながら、

カロリーを摂取するためだけの甘い液体を舐め

一睡もせず

ボロ雑巾のように山を駆け回って

迎えるゴールで見える景色の素晴らしさを。

 

おしまい。

 

ところで、みんなで泊まっていた宿を出発するとき、

モナが持ってきてたアルトラのトレランシューズを2足とも捨てて帰ったんだけど、

また一緒に走ってくれるのだろうか。

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